観察日記

9月の観察日記「動物」
ウミガメ調査員の政さんにご案内いただき、アオウミガメの産卵と孵化の様子を観察することが出来ました。
夜の浜辺で出会った光景は、まさに奇跡の瞬間でした。
アオウミガメは一生のほとんどを海で過ごし、陸に上がってくるのは産卵の時だけ。
産卵期になると、ほぼ2週間おきに浜に上陸し、1シーズンに数回産卵を繰り返します。
しかし、上陸しても、砂浜の環境が産卵に適していないと判断すれば、産卵しないこともあります。
砂浜に穴を掘り、卵を産み落とし、静かに海へ帰っていく姿は何度見ても胸を打たれます。
産卵から2か月後、孵化した小さな命たちは砂の中から這い出し、海へと旅立ちます。
波へと吸い込まれるように進んでいく姿は、自然の営みの尊さを改めて教えてくれました。
この貴重な体験を通して、徳之島に息づく自然の豊かさと、未来へつながる命の力強さを感じると同時に、この自然環境を保全継承していくことの大切さを痛感しました。