観察日記

10月の観察日記「動物」
10月の森では、秋の訪れを感じる出会いがありました。
日中に森の中を歩くと、あちこちから「カンカンカン」と鐘のように響くオオシマゼミの特徴的な声が聞こえてきます。
オオシマゼミは日本産ツクツクボウシ属の中で最大の種です。
この時期に成虫出現のピークを迎えるオオシマゼミの鳴き声を聞くと、徳之島に秋が訪れたことを感じます。
夜の森では、アマミノクロウサギの「ピューイッ」という高い鳴き声も聞こえてきます。
徳之島の自然を代表する固有種である彼らが、秋から冬にかけて活動的になり、元気に森を駆けまわる姿を見ると、改めて徳之島の命の豊かさを感じます。
また、暗がりの森の中で出会ったカワセミも印象的でした。
光沢のある青緑色の頭や翼の上面と、鮮やかな青色の背中。
その美しい姿がライトで映し出され、まるで宝石のように幻想的でした。
森の中で感じる風も少しずつ涼しくなり、秋の深まりを感じます。
11月の森ではどんな生きものたちに出会えるでしょうか。

