観察日記

8月の観察日記「植物」
徳之島世界遺産センターでは、3月から開催している企画展『ハブ展』にあわせて、カウンターでも関連するハンズオン展示をおこなっています。
その中で、子どもたちに人気なのが、「指ハブ」という八重山諸島(沖縄)の伝統的なおもちゃです。
これは植物を編んで作った細長い筒のようなもので、“口”の部分に指を入れて、ひも状の“尾”をひっぱると、全体が締まって指が抜けなくなるというものです。
展示した3個の指ハブは、たくさんの指にかみついた結果、だいぶくたびれてしまいました。
指ハブの材料は、おもにクロツグ(石灰岩地の森に多い背の低いヤシの仲間)やアダン(海岸に多い常緑小高木)の葉です。
これら2種は奄美群島でも自生しており、クロツグは徳之島でマーニなどと呼ばれます(写真は当センター『いのちのにぎわい箱庭』にあるクロツグのレプリカ)。
なお、カウンターの指ハブを見て「知ってる」と言う島の人が意外と多くいました。
じつは徳之島空港の土産物店で、以前は指ハブが売られていたのだそうです。
現在でもミニサイズのものがときおり販売されているようです。