
スダジイCastanopsis sieboldii
ブナ科
- 分布
- 本州~琉球、済州島
- 環境省レッドリスト(2020)
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箱庭では、大木がそびえ、動物たちのすみかになっている
徳之島の森を代表する樹木。成長すると高さ20m以上、幹の直径1m以上の大木になる。春に咲く花は集落からでもわかるほどに香り、多くの昆虫を惹きつける。秋にはシイの実を実らせ、アマミノクロウサギを始めとした動物たちの貴重な食糧となる。大きく成長した木にはしばしば樹洞ができ、ケナガネズミやアマミマルバネクワガタなど多くの生きものたちの住処にもなっている。人々も昔からシイの実を食べ、材を利用するなど密接にかかわってきた。まさに徳之島の自然、文化、歴史を支える樹木。

この動物が生息する「A:谷沿いの森」「A2:沢沿いの森」について
徳之島では、豊富な雨が地盤を削り、幾筋もの尾根と谷が形成されてきました。雨のたびに増水と減水を繰り返す過酷な環境には、水流や乾燥に適応した植物が生育します。また、水辺ではカエル類やトンボ類が繁殖するなど、固有種を含む多くの生きものの生活の場となっています。