
森に響く牛のような鳴き声
カラスバトColumba janthina janthina
ハト目 ハト科
- 全長
- 40cm程度
- 分布
- 琉球、伊豆諸島、五島列島
- 環境省レッドリスト(2020)
- 準絶滅危惧(NT)
繁殖期には雄は押し殺したような声で「グルルルウーウウーゥ」と鳴き、牛の鳴き声のように聞こえることから島では俗にウシバトと呼ばれる。箱庭では、飛んでいる様子を観察できる。
頭と胸に緑色の光沢がある。足は赤い。キジバトStreptopelia orientalisより大きい。
海岸から山地の薄暗い常緑広葉樹林に生息し、徳之島では海岸域でよく見かける。木の実や花芽を食べる。奄美大島では地上に巣をつくることが知られている。警戒心が強く、人が近づくと「ガルルル」と濁った鳴き声で警戒する。

この動物が生息する「B:尾根沿いの森」「B3:山頂の森」について
熱帯・亜熱帯地域の標高が高い山地には、霧が多く湿度の高い「雲霧林」が発達します。徳之島では井之川岳山頂付近を中心に見られ、限られた日射により、低地の森と比べて樹高が低くなっています。ここでは地面だけでなく、木の幹や枝にも数多くの着生植物やシダ植物、蘚苔類が見られます。